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日頃の体験のメモです。


by sound-pit
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PARMECO LS-1 入荷しました。

珍しいPARMEKOのLS-1が入荷しました。

このシステムは、以前に当店で販売した物ですが、
縁有って、引き取らせて頂く事になりました。
PARMECO LS-1 入荷しました。_b0262449_22215034.jpg

■これがPARMEKOの顔です。
PARMEKOを知らない人が見たら、ALTECに見えるでしょう。

しかし、これが、BBCのモニター第一号と言われているスピーカーユニットなんです。

キャビネットは、ユートピアさんに特注した木目調の614型です。
PARMECO LS-1 入荷しました。_b0262449_2222682.jpg

■裏板を外して、背面を撮ってみました。

ALTEC/604型の様に、2段構えのマグネットになっている同軸型ユニットです。
口径は38cmです。
PARMECO LS-1 入荷しました。_b0262449_22221878.jpg

■なんとなくシーメンスのオイロダインを連想させるマグネットです。
コーン紙も、ほぼストレートなコーン紙で、いわゆるパンパンのコーン紙です。

マグネットと言い、フレームと言い、
時代を感じさせますが、見るからに良い音がしそうです。

このスピーカーは、20年ぐらい、いや20年以上前だっただろうか、
3セットばかり入荷したもののうちの1セットなのですが、
とにかくその時は、音を聴いてびっくり仰天した事を思い出します。
PARMECO LS-1 入荷しました。_b0262449_22223622.jpg

■ダンパーは蝶ダンパーを使用しています。
この作りを見れば、古いスピーカーである、と言う事がお解り頂けるでしょう。

こんなに古いユニットなのに、
音楽を聴いてみると、なんの過不足も無く音楽が楽しめます。

時代の進化ってなんだろうか、という事を考えざるを得ないです。

特性を測ってみると、高域は10,000Hz程度しか出ておりません。
なのに、聴感ではもっと上が出ている様に感じます。

ドライバー部分の構造を見ると、
中心に穴が開いているだけで、イコライザーは有りません。

この構造を見れば、測定上、高域が出ていない事は納得できます。

しかし、音楽を聴いた場合は、必要にして十分な高域が得られています。

人間は脳で補完すると言いますが、確かにそうであるとしても
それにしても、10,000Hz程度しか出ていないとは思えないような音が出ています。

むかしの技術者は凄いですね。

今の様な測定技術は無かっただろうと思います。
だから耳で音を創っていたのでしょう。

やはり人間の耳に敵う物はないのだ、
このスピーカーを聴いていると、そう言う事を感じてしまいます。
by sound-pit | 2013-08-27 22:55 | ヴィンテージオーディオ