人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日頃の体験のメモです。


by sound-pit
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。

偶々なのですがTEAC製オープンデッキが4台も集合したので
聴き比べをしてみました。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_17522119.jpg
■TEAC A-4300SX。 メンテナンス済み。

4トラック、19/9.5cm 2スピード録再機、リバース再生可能。

7号リールまでしか掛からないのですが
市販のミュージックテープは殆ど7号リールなのでこれで十分です。

色々な意味でバランスの取れたオープンデッキです。


TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_17521492.jpg
■TEAC A-6010SL。 メンテナンス済み。

4トラック、19/9.5cm 2スピード録再機、リバース再生可能。

Aー4300SXより古い機種ですが充実したメカ部分が魅力です。
アンプとメカ部分はセパレートになっています。

この機種も7号リールまでです。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_17520711.jpg
■A-6010SL ヘッド部分。

なんと今や入手が難しくなった旧型ヘッドが付いています。
コアボリュームの大きなヘッドで、リード線が直出しになっているタイプです。

厚みの有る穏やかな音はこのヘッドならではです。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_17514768.jpg
■A-6010SL。 ダストカバーも付いています。


TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18032711.jpg
■TEAC 505R。 メンテナンス済み。

4トラック、38/19cm 2スピード録再機、リバース再生可能。

今となってはTEAC関係者でもあまり見た事が無いのではないか
というぐらい古いデッキです。

ハンドルが付いた可搬型ケースになっていますが
今思えばこんなに重いものを持って歩いていたのかと思います。

アンプ部分は真空管式でTEACのR300に良く似た回路です。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18033325.jpg
■右側が入力端子。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18033854.jpg
■左側が出力端子。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18034830.jpg
■ヘッドカバーを取ったところ。
ヘッドは一直線に配置されていてプレイ状態にすると
全てのヘッドにテープが密着する構造になっています。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18035303.jpg
■プレイ状態になると写真の様にシールドカバーも閉まって
テープガイドが前にスライドするのでテープとヘッドが密着します。

ヘッド部分の下に見えるレバーをPLAYにするとテープガイドが上がります。
FAST FWD、REWINDにするとテープガイドが下がります。

ヘッド部分下のボタンは赤が録音ボタン、緑がスタート、黒がストップです。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18040024.jpg
■停止、早送り、巻き戻し、の時はこの様になります。

見ていても飽きない構造のヘッド回りです。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18040631.jpg
■細いキャプスタン軸の状態です。 この状態で19cmになります。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18041465.jpg
■キャプスタン軸が太い状態。 
※細いキャプスタンの上に太いキャプスタンをかぶせてねじで固定するという方式。

この状態で38cmになります。 この時は直径の小さいピンチローラーに交換します。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18042441.jpg
■再生中です。
特にワイドレンジでもないのですが
なんとも言えないふうわりとした独特の穏やかさが魅力の音です。
広い範囲に穏やかに浸透していくような音ですね。

TEACオープンデッキ聴き比べしてみました。_b0262449_18043650.jpg
■ゴム製の純正リールクランパーも付いてバッチリ完動品になっています。

以前から店頭に置いてあるR340を含めて
4台のTEAC製オープンデッキを聴いてみたのですが
当時の技術者がどれだけ苦労してこの様な製品を世に出したのか
製品の造りを通して窺い知ることが出来ます。




R340を例にとって現代の常識から見てみると
無駄と思えるぐらいの物量が投入されていますが
出てくる音を聴くとやはり物つくりには無駄というものはないなと実感します。

ハイレゾとかDSDとかスペック競争ばかりしている今日この頃ですが
そんなのはどこかへ飛んでいきそうなぐらいの音を出してくれるのです。

音楽の持つエネルギー、良い音とは何だろう、音楽とは一体なんぞや、
もう一度じっくり考え直してみても良いのではないでしょうか。






by sound-pit | 2016-10-14 19:07 | ヴィンテージオーディオ・喫茶部