BRINKMANN OASIS & EINSTEIN試聴会。 2013年4月23日(火)
2013年 04月 24日
BRINKMANN OASIS & EINSTEIN試聴会を開催いたしました。
組合せは下記のとおりです。
試聴に使用したスピーカーはMAGICO/Q3です。
ターンテーブル : BRINKMANN OASIS + オプション強化電源 RonT
トーンアーム : BRINKMANN 10.5
カートリッジ : BRINKMANN TITAN
フォノイコライザー : BRINKMANN EDISON
プリアンプ : EINSTEIN The Preamp
パワーアンプ : EINSTEIN The Light In The Dark Limited
フォノケーブル : EINSTEIN The Flash Phono
バランスケーブル : EINSTEIN The Flash
スピーカーケーブル : EINSTEIN The Thunder

■試聴用スピーカーはMAGICOのQ3を使用しました。
この組み合わせはかなり良い印象です。
MAGICOのQ3がこれまた違った表情を見せてくれました。
来店のお客様の評価も上々。
しっかりした解像度の高い音を出してくれます。

■BRINKMANN OASIS + オプション強化電源 RonT。
アームはBRINKMANN 10.5、カートリッジは BRINKMANN TITAN。
専門誌の広告やカタログで見るのとはかなり違う印象。
写真で見るよりかなり大きいという感じで、質感も良い。
出てくる音は今風の細身の音ではなく、しっかりとした中音が出てきます。
驚いたのはRont IIと言うオプションの強化電源です。
モーターを回しているだけの電源ですが強化電源にすると全然音が違います。
ぐっと音が前に出てきて力強くなります。
またこのプレーヤーはダイレクトドライブ方式なのですが、
ダイレクトドライブらしい開放的な鳴り方をしていました。
アイドラ方式でもベルトドライブでも
ターンテーブルの振動を抑え込むという力が働きます。
ダイレクトドライブにはそれが有りません。
出てくる音でこの利点を感じ取る事が出来ました。

■プリアンプ は EINSTEIN The Preamp 。
このプリはなかなかユニークな構成になっています。
入力から出力までの信号経路上に一切のスイッチ、リレー等の素子が
全く存在しない徹底したダイレクトライン思想を貫いています。
フィラメントスイッチングセレクター回路と言うものを採用しています。
The Preamp の5系統の入力にはそれぞれ独立した入力段回路が設置
され、その入力段に使用されている真空管のフィラメントに通電させる
かさせないかによって入力セレクタの働きをさせています。
レコードを聴いている状態でセレクターを回しても音が直ぐに切り替わりません。
例えばCDを聴こうとすると、
PHONO入力の真空管フイラメントの電源が切れて、
CD入力の真空管フイラメントの電源が入ります。
ですから、アナログプレイヤーの音がゆっくりと消えて行って、
CDの音がゆっくりと出てくるのです。
誰もが気が付きそうで気が付かない、フィラメントスイッチングセレクター回路、
これは面白い考えです。

■パワーアンプのEINSTEIN The Light In The Dark Limited 。
デュアルモノラル + 完全バランス構成と言う事です。
前段は真空管、出力段は1チャンネルあたり2つの出力トランジスタを使用した、
EINSTEIN独自の完全バランス・パラレル・プッシュプル回路。
いわゆるハイブリット型パワーアンプで、出力は片チャンネル95W。
途中でJBLのDD67000を鳴らしてみましたが
以外なほどパワフルな鳴り方をしていました。

■トーンアームの BRINKMANN 10.5 。
このアームは一見するとシンプルで素っ気ない感じですが、
剛性感も有ってなかなか良い音がしていると思います。
アームの高さ調整は、
軸の左に見えるステンレスのボルトを回す事によって調整します。
調整が終了したら軸受部をネジで固定します。
この方法は解り易くて確実な方法ではないでしょうか。
非常に調整がし易かったです。

■アームリフターのパーツの剛性感は格別です。
たいていのアームのリフターはここまでしっかりとした作り込はしていない。
色々と触っているうちに実感しました。
操作フイーリングが実に良いです。

■軸受部はオーソドックスなジンバルサポートと言うかジャイロ方式。
いわゆる地球ゴマタイプの軸受けです。
この軸受だからしっかりした音が出ているのではないかと思えます。
素っ気ない感じですが、一つ一つのパーツの仕上げが綺麗です。
この軸受なら経年劣化も少ないだろうと思います。

■カートリッジ のBRINKMANN TITAN 。
EMTのカートリッジをチューニングした製品ですが、
良く見ると細部にわたりオリジナルのパーツを使用しています。
針先はvdHで、針圧は1.8~2g、この時点でEMTとは違います。
2日間聴いてみて、トレース能力がかなり良いという感想です。

■プリアンプ の EINSTEIN The Preamp。
電源ケーブルは電源トランスの下に挿し込みます。
理に敵った方法です。
電源スイッチもすぐ傍に配置しています。

■プリアンプ の EINSTEIN The Preamp。
この写真でお判り頂けますでしょうか。
一番後ろに配置されている真空管5本(左右に5本)が各入力に対応しています。
両端の真空管だけフイラメントが点灯しています。
この状態がPHONO入力になっている事を示します。
他の4本(左右で8本)は休止している状態です。
例えばCDに切り替えるとそのCDに対応する真空管フイラメントが点灯して
現在点灯している左右の端の真空管は消灯します。
なかなか興味深いプリアンプですね。
という訳で、BRINKMANN OASIS & EINSTEIN試聴会は
無事終了する事が出来ました。
ご来店有難うございました。