人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日頃の体験のメモです。


by sound-pit
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

LUXの SQ5B メンテナンス完了。

LUXの SQ5Bが入荷しました。

外観も内部も綺麗でしたので、オーバーホールしてみました。

やるなら徹底的に、と言う事で、
このアンプも、結局ほぼ総替え状態になってしまいました。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2171365.jpg

■このSQ5Bも、奇跡的と言える様な綺麗な状態で入荷しました。

入荷した時は、なんと、元箱入りの状態です。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2172059.jpg

■X’TAL入力が有ります。

この製品は1962年に発売されていますが、X’TAL入力なんて、懐かしいですねえ。

X’TALとは、圧電型ピックアップ(今で言うカートリッジ)の事ですが、
昔のポータブル電蓄などは、殆どこのタイプのピックアップが付いていました。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2172540.jpg

■天板も恐ろしく綺麗です。  無傷と言って良いでしょう。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2173267.jpg

■ボリュームやACコンセントなど、今でも入手できるものは出来るだけ交換。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2173844.jpg

■LUXの字体も古いですね。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2174532.jpg

■トランスやシャーシーも、掃除しただけです。

これだけコンディションの良い物は本当に珍しいです。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_21201027.jpg

■メーターも正常に動作しています。 なかなかカッコいいですね。
LUXの SQ5B メンテナンス完了。_b0262449_2175269.jpg

■アナログプレーヤーもつないでみました。

肝心の音はと言うと、お聴きになったら、おそらくビックリされるでしょう。
とても半世紀以上前の製品とは思えません。

TANNOYのランカスターを鳴らしてみましたが、
思ったよりワイドレンジで、しかもぐっと前に押し出してくる音は凄いです。

6BQ5って、良い球なんだなあ・・・・・、今更ながらに感心しました。
懐古的趣味で聴く、と言う様な事は、全く考えなくて良いです。


このアンプは発売当初(1962年)35,100円でした。

当店のお客様がこのアンプを見て、

『いやあ懐かしいなあ、俺が初めて買ったアンプだよ』
『これは確か3万円ぐらいだったと思うが、その時の給料は1万円ぐらいだったぞ』
『高いなあ、と思ったが、勢いで買ってしまった覚えが有るなあ』

と言う様な話をされていました。

と言う事は、今の時代になおすと、大体40~50万円のアンプと言う事になりますね。
当時の物の価値観は今とはずいぶん違ったでしょうから、
実際はもっと高価なアンプに感じた事でしょう。

ここのところ古いLUX製品のオーバーホールばかりしていますが、
たまたまLUXの製品が続いただけです。
LUXの敬虔な信者、という訳ではありません(笑)。

しかしながら、やはり歴史の有るメーカーは良いですね。

この時代にこんなに良い音を出していたのか・・・・、
改めて創業者の早川迭雄氏に敬意を表したい。

資料。
管球式プリメインアンプ 。
出力 14W+14W /出力インピーダンス 4、8、16、32Ω
歪率 1%以下(出力14W時) 。メインアンプNFB 18dB
入力感度(出力10W、1kHz) Tape:3.5mV、MAG.:4.5mV
Tuner、X'tal:250mV 。
入力インピーダンス Tape、MAG.:50kΩ、Tuner、X'tal:1MΩ
S/N比(Volume max、Tone flat) Tape:54dB、MAG.:60dB
Tuner、X'tal:65dB以上
トーンコントロール 新NF型、±16dB
使用真空管
12AX7×3/6AN8×2/6BQ5×4/5AR4×1
電源 AC90~110V、50Hz/60Hz
消費電力 115W
外形寸法 幅390×高さ155×奥行290mm /重量 11.2kg 。
by sound-pit | 2013-07-19 21:57 | ヴィンテージオーディオ・喫茶部