PARMECO LS-1 入荷しました。
2013年 08月 27日
このシステムは、以前に当店で販売した物ですが、
縁有って、引き取らせて頂く事になりました。

■これがPARMEKOの顔です。
PARMEKOを知らない人が見たら、ALTECに見えるでしょう。
しかし、これが、BBCのモニター第一号と言われているスピーカーユニットなんです。
キャビネットは、ユートピアさんに特注した木目調の614型です。

■裏板を外して、背面を撮ってみました。
ALTEC/604型の様に、2段構えのマグネットになっている同軸型ユニットです。
口径は38cmです。

■なんとなくシーメンスのオイロダインを連想させるマグネットです。
コーン紙も、ほぼストレートなコーン紙で、いわゆるパンパンのコーン紙です。
マグネットと言い、フレームと言い、
時代を感じさせますが、見るからに良い音がしそうです。
このスピーカーは、20年ぐらい、いや20年以上前だっただろうか、
3セットばかり入荷したもののうちの1セットなのですが、
とにかくその時は、音を聴いてびっくり仰天した事を思い出します。

■ダンパーは蝶ダンパーを使用しています。
この作りを見れば、古いスピーカーである、と言う事がお解り頂けるでしょう。
こんなに古いユニットなのに、
音楽を聴いてみると、なんの過不足も無く音楽が楽しめます。
時代の進化ってなんだろうか、という事を考えざるを得ないです。
特性を測ってみると、高域は10,000Hz程度しか出ておりません。
なのに、聴感ではもっと上が出ている様に感じます。
ドライバー部分の構造を見ると、
中心に穴が開いているだけで、イコライザーは有りません。
この構造を見れば、測定上、高域が出ていない事は納得できます。
しかし、音楽を聴いた場合は、必要にして十分な高域が得られています。
人間は脳で補完すると言いますが、確かにそうであるとしても
それにしても、10,000Hz程度しか出ていないとは思えないような音が出ています。
むかしの技術者は凄いですね。
今の様な測定技術は無かっただろうと思います。
だから耳で音を創っていたのでしょう。
やはり人間の耳に敵う物はないのだ、
このスピーカーを聴いていると、そう言う事を感じてしまいます。