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日頃の体験のメモです。


by sound-pit
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米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。

当時の高級モデルだった米ビクター社製クレデンザ、
修理が完了いたしました。

塗装から乾燥まで、約2年間放置してありましたがようやく組立完了です。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22375747.jpg

■クレデンザの姿です。 
クレデンザは、1925年に発売されたそうですが、
元の持ち主の話によると、この機種は30Xと言う
電動ドライブのモデルだったそうです。

そのドライブを、手巻きドライブに乗せ換えたもので、
製造は1928年ごろという話ですが、定かではありません。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22381170.jpg

■前面の扉を開けたところです。
左右の小さな扉は、レコード盤を収納する部分になります。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22383037.jpg

■手巻きドライブ部分です。
このドライブは、部品取りとして最近入手したものです。

最初に付いていたドライブは、ガバナー部分の具合が良くなかったので
このドライブから取り外して移植しました。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22384321.jpg

■手巻きドライブ部分を、違う角度で撮ってみました。

このドライブは、もしもの時のために部品取りとして保管します。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22385361.jpg

■ドライブ部分を取り付けて、全体の組み付けが完了しました。

回転数を確かめるために、KABのストロボで確認してみました。
下手な最新のアナログプレイヤーより、ずっと安定した回転が得られます。

もちろん細かい調整は必要でしたが、
90年も前の製品なのに、この安定した回転には驚くしかないです。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22392238.jpg

■レコードを再生してみました。すごく良い雰囲気の音が出ています。

入手した時は、トーンアームや色々な部分の
ねじやベアリングが足らない状態でした。

ねじに関しては、調べてみると、ミリでもない、インチでもない、
現代には存在しないピッチのねじである、と言う事が判りました。

探せば入手可能だろうとは思っていましたが、
仕方が無いので、最初からねじを作ってもらう、というところから始めました。
ベアリングに関しても同じことでした。

蓄音器専門の業者さんから見れば簡単な事かもしれませんが
この手間を掛けるところが楽しいのです。

僕は元々サービスマンだったので、メカに関しては大体の事は分ります。
電動か手巻きかと言うだけで、アナログプレイヤーの事を理解していれば
ほぼ同じ手法で修理が可能です。

トーンアームに関しては、ほぼガタ無しで、軽〜く動きます。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22393574.jpg

■ベニー・グッドマンやデューク・エリントン、パティ・ペイジ など
色々な音楽を聴いてみましたが、とにかく音が大きい。

電気を何も使っていないのに、どうしてこんなに大きな音がするんだろう。
分かってはいるものの、改めて感心してしまいます。
米ビクター社 クレデンザの修理完了しました。_b0262449_22395574.jpg

■クレデンザの組み立てが完成して、細部の調整も完成して
アルバイトのケンちゃんやモンちゃんたちと1時間以上、
色々なSPレコードを聴きました。

当店のバイト君たちも、良い音ですねえ、と言っています。
何よりも、電気を使っていないのに大きな音がするのには驚いたようです。

この音を聴いて、音が悪いという人はいないでしょう。

この蓄音器は僕のコレクションとして置いておこうかな・・・・。

今後の課題は、サウンドボックスです。

いまいちサウンドボックスに関して納得していないので、
良いものを気長に探そうと思っております。
by sound-pit | 2014-02-25 23:29 | ヴィンテージオーディオ