人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日頃の体験のメモです。


by sound-pit
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

M市Mさん宅へ LS3/5A & AB-1 納品。

先日、M市Mさん宅へ 
ロジャースLS3/5A と AB-1 を納品してきました。

M市Mさん宅へ LS3/5A & AB-1 納品。_b0262449_10181566.jpg
■ロジャースLS3/5AとAB-1のセット。
オートグラフの内側にきれいに収まりました。

接続したアンプはラックスマンの38FDMKⅡです。

若いころにお父さんに買ってもらったというアンプなのですが
これだけは現役でちゃんと鳴らしてやりたいと言うことで
今回ロジャースのスピーカーを購入されたわけです。

しかし、つないでみて本当にびっくり、
とてもこんな小さなスピーカーが鳴っているとは思えない
朗々とした鳴り方をするのです。
AB-1の存在を認めざるを得ないと思った瞬間でした。


M市Mさん宅へ LS3/5A & AB-1 納品。_b0262449_10182061.jpg
■JBL オリンパスS8Rも同じ部屋に置いてあります。

プリアンプはマッキントッシュのC20、
メインアンプはマッキントッシュのMC60、
アナログプレイヤーはEMT948、を使用しています。

タンノイのオートグラフを鳴らすシステムは
マランツ7とマッキントッシュMC2000です。
プレイヤーはトーレンスTD320とEMT948を使い分けています。

ジャズやロックを聴く時はオリンパス、クラシックを聴く時はオートグラフ、
考えてみれば非常に贅沢なシステムですね。



■このお部屋は新築する時から当店が関わらせて頂いたお部屋です。

僕は今まで色々なオーディオルームを見てきました。
そしてお客様のオーディオルームについても、
数えきれないぐらい関わらせて頂き現在に至っています。


僕が思うオーディオルームとは。

採光とかお部屋の形状も含め、居室として違和感が無い造りにする事。
つまり、あまり特別なお部屋にならない様にすることです。
常日頃の生活の中に音楽を、という考えが基本になっています。
家族も一緒に楽しめる環境にする事が出来たら良いですね。

適当にライブなお部屋に仕上げる事。
簡単なようで実はこれが一番難しいことですが
スピーカーから出てくる音の粗探しをするのが目的ではないので
いたずらに吸音すると言う事は良くないと思っています。
音楽をいかに楽しむかを考えて適当な響きを持たせることが重要なのですね。
だからと言って何も考えていないお部屋というのも良くないので
そのさじ加減が重要なんです。

趣味の部屋なので、好きな物に囲まれていたいという欲求に逆らわない事。
オーディオ機器、レコード、CD、書物、
そういうものは手の届く範囲に置いておきたい。
その部屋に居るだけで心落ち着く。

オーディオルームとはこんな風にあるべきだと僕は思っています。




■今までに経験した事でこれはどうなんだろうかと思った事。

窓の無い部屋。
これは自分のオーディオルームを作ってみた時の事ですが、
やはり開放感が無いので居心地がいまいちでした。
いろいろな考え方の人が居ますのであくまでも好みの問題なのですが
やはり普通に光が入ってくる事と空気の入れ替えが出来る
と言う事は必要じゃないかなあと感じます。

遮音、吸音のし過ぎ。
徹底的に遮音吸音をしたお部屋はシーンという音が聞こえてきそうで
ある種の圧迫感を覚えます。
車が行き交っていても振動が伝わってくるだけで音がわからない。
何とも言えない隔離された様な空気感は個人的にあまり好きではない。



■いろいろな試聴室というものを見てきて思う事。

メーカーの試聴室などはデッドになっている場合が多いです。
これはスピーカーの素性を知りたいからそういう部屋にするのでしょう。

でも、メーカーの人が自社のスピーカーを『試聴する』のと
一般家庭で『音楽を楽しむ』事は根本的に違うと僕は思っています。

お風呂場で歌うと下手くそな歌でも上手く聞こえますね。
しかしメーカーとして自社製品を試聴する場合これでは困るのですね。

でも音楽を楽しく聴きたいと考えた場合は話が別です。

かといってお風呂場の様に響きすぎるのも困りものですが
オーディオは音楽を楽しむ手段なのですから
録音が悪いソフトでも楽しく聴こえてくれないと困るのです。
そういう観点から考えるとある程度の良い響きは必要なのです。
少なくとも僕はそう考えながら音造りをしています。


■この様な考えに基づいてMさん宅のオーディオルームの音を聴いてみると
なかなか良いお部屋になっているのではないかと感じます。

気軽に部屋に入って、気軽に音楽を聴いて、その世界に浸かる事が出来る、
最高に良いお部屋じゃないかなあ、と僕は思っています。









by sound-pit | 2016-04-16 20:05 | オーディオルーム