トーレンス TD124MK2 メンテ完了。
2016年 06月 21日

とても綺麗な状態でしたので、ほとんど全個所のメンテになってしまいました。

ご多分に漏れずウエイトが垂れていたので、これも綺麗にメンテしました。
ウエイトの垂れだけではなくベアリングも交換していますが
中古品が1本買えるほどの修理代が掛かってしまいました。

リンク部分が錆び錆びになっていたりした時点で
メンテしようという気が無くなりますね。
モーターは分解した時点で終わってしまいますので、
分解せずに特殊な方法で洗浄。
およそ3回転ぐらいでほぼ正常な回転数まで達します。

いろいろなレコードで試聴しましたが、とても良い音楽を奏でてくれます。
プレイヤー本体はもちろんトーンアームまで全面的にメンテしましたが
やはりキッチリしたものはその製品らしい音がします。
とても軽やかな音で鳴ってくれました。
アルミのターンテーブルマットも歪がありません。
気分良く使える様にするには
それなりに良い個体を手に入れることが先決で
その後にそれなりの手を入れるという事が大事なのです。
最初の段階でコンディションが良くないものは
見えない部分に色々とやれが来ています。
そういう製品はいくらメンテナンスしても
その製品らしい音は出てくれません。
長い間この仕事をしてきて強く思う事なのです。
オーディオ機器は氏より育ちです。
生まれが一緒でも育ちが違えばコンディションはまちまちです。
僕は骨董品集めをしたい訳ではない。
当時の人たちはどういう音を聴いていたのだろうか
それが知りたいのです。
そして知れば知るほど
当時の人は『ほこり臭い音』を聴いていたのではない
ということが分かるのです。
今でも十分通用するようなハイファイな音を聴いていたのです。