bergmann Magne アナログプレイヤー試聴。
2016年 07月 30日
今回の創業祭で気になったbergmann(バーグマン) magneを
店頭で試聴してみました。
bergmann Magneはエアーベアリングによって
ターンテーブルとリニアトラッキング・トーンアームを
フローティングさせています。
トランスローター ダークスター (カートリッジ エアータイト PC3)
bergmann Magne (カートリッジ マイソニック)
ウエルテンパード バーサレックス (EMT TAD15SFL N)
を並べています。
フォノ入力が4系統装備されていますがMC入力2系統と
MM入力2系統ですので1台だけMCトランスを使用して
3系統を切り換えて試聴出来る様にしてみました。
メインアンプは NAGRA HD-AMP
スピーカーは ウイーンアコースティクス THE MUSIC です。
カートリッジも3種類それぞれ性格が違いますので
この3種の比較が直ちに参考になるとは思いませんが
なかなか面白い比較試聴になりました。
☆トランスローター ダークスター (カートリッジ エアータイト PC3)
バランスの良い音でこの3種類では中道の音という感じです。
全体的に音が太い。
☆bergmann Magne (カートリッジ マイソニック)
見通しが良く、構造的に当然なのかもしれませんがS/N感が良い。
☆ウエルテンパード バーサレックス (EMT TAD15SFL N)
ものすごくハイファイな音、という感じはしませんが聴きやすい音です。
音楽を上手に聴かせる感じです。
業界の方々などから聞いていた感想や情報を総合して
もっとクール系の音になるのかなと思っていたのですが
そうではありませんでした。
重心も低いし落ち着いた良い音を出してくれます。
比較したほかの2種のグレードから考えればそうでなくては困りますが
リニアトラッキングのトーンアームというものに対し
ややネガティブな印象を持たれている方も多いと思いますが
この製品の方式はかなり良いと思います。
エアー・サプライからの空気はアームパイプにも送られ、
パイプに開けられた微小な吹き出し口から静かに噴出しています。
そしてアームパイプより一回り大きな内径のスライディング・パイプを、
アームパイプに対して同心円状に完全に浮かせて非接触としています。
セッティングの時に感動するのはそのアームの動きです。
プレイヤーの脚を回して高さ調整し水平をとるのですが
脚を10分の一回転ぐらい回すだけでアームが右へ左へとスライディングします。
何の抵抗も無く空中に浮いているかのような動きをします。
過去にもリニアトラッキング方式のアームは色々有りましたが
トラッキングエラーの連続を繰り返している様な動きの製品もありました。
そのほかにも色々な機構のリニアトラッキングアームを見てきましたが
何時までフリーな動きが保証されるのだろうかと思うような製品もあります。
そういう観点からこのアームを見ると
エアーで浮いてどこにも接触せずにスライドする訳ですので
リニアトラッキング・トーンアームのスムーズな動きを妨げる要素は
皆無と言っても良いでしょう。
とにかく触っていて気持ちの良い動きというのが印象的です。
これはシンプルな機構で確実にフリーな動作をする革新のメカニズムです。
エアーポンプが動いている限り
トーンアームの動きを妨げるという要因が発生する事は無さそうです。