TEACの懐かしいオープンリールデッキ
R6000が手に入りましたので
自分の好き勝手に修理をしてみました。
オリジナルのパーツがどうのこうのという事ではなく
こういう風にしたらどういう音になるだろう、
経験からしてきっと良い音になるだろう、
と思って徹底的にメンテナンスしてみました。
販売しようなんて事は考えておらず
趣味として修理をしてみました。
メンテをお願いしたのは僕の先輩にあたるSさんです。
某メーカーのサービス担当をやっているころに
僕と机を並べていた先輩です。

■真空管式アンプ搭載のオープンリールデッキ R6000。
先回ご紹介したR505より新しい時代のテープデッキです。http://soundpit27.exblog.jp/26374176/
とは言っても60年代の製品ですので既に50年以上経過していると言う事なんです。
■貴重な旧タイプ オリジナルのヘッドが付いています。このヘッドが付いていないと意味の無いデッキなんです。
ヘッドが減って途中で交換されていたりするとこのデッキの良さが台無しになってしまうのです。
■ブロックコンデンサーはマロリーを使用しています。
■再生アンプ回路のコンデンサーはスプラグの物を使用しています。
■再生回路の真空管はテレフンケン。
■インプットRCA端子は新品に交換。
アウトプットもオリジナル状態ではフォンジャックになっているのでここもRCA端子に交換しています。
■本来は黒くて四角いマイクロスイッチでリバースのタイミングを検知するのですが、太ハブの時と細ハブの時では位置が違ってきてテープがスイッチに振れなくなるのでセンシング箔でリバースする様にテンションアームを交換してリレー回路を追加してオートリバースする様に改良しています。
■徹底的なメンテナンスが終了して音出しチェックしてみましたがこんなコンパクトなテープデッキから出ている音とは思えない素晴らしい音が出てきました。
テープデッキでなければ出せない音、真空管アンプでなければ出せない音、音と音が途切れなくつながっている様な感触、限りないダイナミックレンジ感、音の密度と音の説得力、この音の魅力は実際に聴いた人でなければ分からないと思います。
■アルビノーニ/4つのオーボエ協奏曲。
ハインツ・ホリガー(オーボエ)、
イムジチ合奏団、
マリア・テレサ・ガラッティ(ハープシコード)、
美しくそして伸びやかなホリガーのオーボエの音、
ついつい聴き入ってしまいます。
■ビル・エヴァンス モントルー ジャズ フェスティバル。
ビル・エヴァンス・トリオ、
エディー・ゴメス(ベース)、
ジャック・デジョネット(ドラムス)、
ビル・エヴァンス(ピアノ)、
音の躍動感、切れ味の良い音、
素晴らしい演奏が伝わってきます。
■ウエルナー・ミューラー・オーケストラ
PHASE 4 STEREO/新ホリデイ・イン・ジャパン。
ドイツ人指揮者 ウエルナー・ミューラーが率いる楽団。
リカルド・サントス と言う別名でラテンやムード音楽の演奏も有る。
ラテン・ムード音楽・・・・、
何時の時代の音楽だ、と言いたくなりますよね(笑)。
しかし、とても軽快でリズム感ある、しかも雄大な演奏は
今聴いても魅力的だと感じます。
僕の父が所有していたアルバムなのですが
子供心に覚えの有る楽団です。
日本人が聴くと、ちょっと違うかな? と言う、
なんとも言えない雰囲気の演奏なのですが
当時はすごく流行った楽団だったと聞いています。
ホリデイ・イン・ジャパンと言うLPレコード
(父が所有していたもの)
も僕が受け継いでいるのですが
LPの演奏とはちょっと違うアレンジ
と言うところも聴きどころではないかと思います。