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日頃の体験のメモです。


by sound-pit
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STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。

このたび、STUDERのB62の極上品が入荷しました。

これで現在の喫茶部には
STUDER/B62とNAGRA/IV-SとTEAC/R6000が揃った事になる。

こんな機会はめったに無いので色々聴き比べをしてみました。




STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11591384.jpg
■STUDER/B62とNAGRA/IV-S。 見るからに好対照な製品です。



STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11591872.jpg
STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11593440.jpg
■STUDER/B62とNAGRA/IV-Sは
放送局で使われていたと思われる2trマスターテープで比較試聴。



STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11592500.jpg
STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11594029.jpg
■TEAC/R-6000は4trリバースデッキですので
市販のミュージックテープを聴いています。

ここにTEACのR340とかR310(2tr38㎝機)
が有ったらもっとおもしろかったですねえ。




STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11595347.jpg
■STUDER/B62のヘッドです。

このデッキは元の持ち主があまり使っていなかったので
最初から付いていたHEADなのにほとんど減っていません。



STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_11595858.jpg
■NAGRA/IV-SのHEADです。

このデッキも元の持ち主があまり使っていなかったので
HEADはほとんど減っておりません。



STUDER/B62 と NAGRA/IV-S と TEAC/R6000。_b0262449_12000355.jpg
■TEAC/R-6000のHEADです。

このデッキもオリジナルのHEADが付いていて
ほとんど減っておりません。

この頃のHEADは樹脂などで固められているのではなく
裏から見るとコアが見えるタイプなんです。
リード線もHEADから直出しになっています。
この後から小型高性能のパーマロイHEADに代わっています。

しかしこの時代のHEADの方が大らかな音がするんですよね。



■こうやって全く違う成り立ちの
3台のHEADを比較すると面白いですね。

このなかでTEACのHEADだけ少し尖っているというか
HEADのカーブが違います。

このHEADの形状が
TEAC独特のサウンドを作り出しているのか。

サービスマン時代にTEACのデッキは良く修理していましたが
コンターエフェクトと言う低域周波数特性のうねりが出ていました。

言ってみれば低域に癖が有るという事なのですが
良い方に解釈すればこれがオープンデッキの音
というものを作り出していた様に思います。

力強く豊かな音、
これが当時のオープンデッキの音の記憶です。


某メーカーの製品はその低域特性を見事にクリアして
素晴らしい周波数特性を示していました。

でも、聴いてみると何の特徴も無いというか
つまらない音に聴こえていました。

音というものは本当に面白いものです。


■肝心の3機種の音の特徴です。
 ※STUDERとNAGRAは2trマスターテープ
  TEACは4trのミュージックテープですので
  正確な比較にはなりませんのでご承知おきください。


STUDER/B62。
一言で言うとごっついサウンドです。
安定感と言うか安心感と言うか
それを感じさせる音ですね。

NAGRA/IV-S。
あたりのやわらかいサウンドです。
ワイドレンジ感はこの機種が一番良い感じ。
クラシック音楽はこのデッキが良いかも。

TEAC/R6000。
真空管アンプらしい音と言うか
滑らかなでつややかなサウンドです。
音の押し出し感はSTUDERとNAGRAの
中間ぐらいと言う感じ。



■3機種聴き比べて思う事は
TEAC/R6000もなかなかやるなあという事です。

1960年代前半にこんな製品を作っていたのかと思うと
感慨深いものが有ります。

日本も良い時代だったのですね。



■それにしても、40年から50年も前の製品が
今でもちゃんと動作するというのはすごい事です。



■今回入荷したSTUDER/B62ももちろん販売しております。
是非ご来店の上、製品をご確認ください。




by sound-pit | 2018-06-08 14:25 | 喫茶部 日々の動き