■YL音響・オーケストラ。
メンテナンス完了です。※傷防止のためにマットで養生しています。
外観もメンテナンス、各ドライバー類もメンテナンス、ネットワークもメンテナンス、
結果的にかなり良い仕上がりとなりました。
ネットは雰囲気が無くなってしまうのでそのまま流用、ほころび部分も修理しました。
■音を出した瞬間、ちゃんとメンテナンスして良かったなあ、と言うのが第一印象です。
これは歴史に残るスピーカーだと思います。
前にも述べましたがお部屋がまるごとホーンみたいな超ド級のマニア宅に伺って聴かせていただいた事も有るのですがなんとも表現しがたい音がしていた
と言う経験が多いオールホーンシステム。
今回のこのオーケストラを聴いて
メーカーはこういう音を目指していたのか
と再認識しています。
セオリー通りにメンテナンスをやっていくと
やはりそれに応えてくれるのがオーディオ機器。
やるなら徹底的にやるべき。
今回苦労したのはネットワークとキャビネット。
ネットワークについては
色々な有名メーカーのパーツを試してみましたが
なんだかしっくりしない。
低域側のコンデンサーの選択に苦労しました。
当然当時のコンデンサーが手に入るわけではなく
色々探しましたが今回採用したコンデンサーにしてみたら、
あら不思議、シームレスな鳴り方になったのです。
これから細部にわたって微調整していきますが
これが半世紀以上前に作られたスピーカーシステムとは
とても信じられないです。
■これが YL音響・オーケストラ のキャビネット構造。
この時代は家庭用としてどういうシステムが良いのか色々試行錯誤して追及していったらこういう製品になった、という感じで作られています。
この当時はいくらの価格で販売するかと言う事は考えていなかったのではないかと思います。
※今回のオーケストラのメンテに際しある方から貴重な資料を提供して頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。