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日頃の体験のメモです。


by sound-pit
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EMT930st 点検調整終了、珍しいタイプの930stでした。

EMT930st
お持ち込みのプレイヤーですが点検しました。

イコライザーの修理、本体側のはんだ付けなど全面手直し、
モーターの調整、アイドラの交換、
ターンテーブルのフェルト剥がれ、などなど、
ほぼ全面的な調整修理でした。



EMT930st 点検調整終了、珍しいタイプの930stでした。_b0262449_09271788.jpg
■あまり見た事の無いタイプの930st。

レコードを載せるところのスピンドルの直径が小さいです。
普通にレコードを載せるとガタガタです。





EMT930st 点検調整終了、珍しいタイプの930stでした。_b0262449_09272168.jpg
■こんな形のスタビライザーが付属しています。

テーパーになっているので
これでレコードを押さえればセンターが出る。





EMT930st 点検調整終了、珍しいタイプの930stでした。_b0262449_09270210.jpg
■レコードをセットしました。

レコードスタビライザーで
LPレコードのセンター出しをするという方法。

日本人が考える逆の方法ですね。

EMTのプレイヤーでも
センタースピンドルが富士山型になっているタイプが有ります。

その上にレコード載せるとレコードが浮いているのですが
スタビライザーを載せる事によってセンタースピンドルが沈み込んで
レコードがターンテーブルに密着します。

この場合はスタビライザーを外すとレコードが浮いてくるので
レコードの掛け替え時は結構便利なのです。

でも今回のタイプは非常に使い難い。
スタビライザーを載せてから
レコードを少し動かしてセンターを出すか(コトンと嵌る感じ)
あらかじめスタビライザーにレコードを合わせておいて
プレイヤーに載せる必要がある。
でも後者の方法は非常にやりにくい。

だからレコードを載せる時に
出来るだけセンターを意識する必要がある。
そしてスタビライザーを載せて一発でセンターを決める!

じゃないとレーベルのセンター周囲に
迷い傷みたいなのがいっぱい出来てしまう事になります。

プロの現場では意味の有る事かもしれないですが
我々コンシューマーが使うにはちょっと不便です。

放送局用アナログプレイヤーEMT930st。
本当に色々なタイプが有ります。





EMT930st 点検調整終了、珍しいタイプの930stでした。_b0262449_09270701.jpg
■レコードを載せて試聴中。

最初は、ハムを引くし、モーターから盛大にノイズが出るし、
ステレオポジションにしてもモノラルのままですし、
背面の配線も半田が浮いているし、
とにかくそこらじゅうがダメでした。

しかし、一通りのメンテナンスをして聴いてみると
やっぱりしっかり感のある良い音が出てくる。



■まだまだあっちこっち不具合が有ったのですが
レコードを聴くという事に対して
無くては困るという機能でない所は
そのままにしておきました。

修理代が更に跳ね上がるので中止です。

それにしても、ステレオポジションで
ステレオにならないのはちょっと驚きました。

これでステレオで聴く事が出来る様になった。
お客さんは喜んで持ち帰りました。





by sound-pit | 2023-05-23 10:00 | サウンドピットに出来る事。